たった数日でスキルが向上した!経験学習モデルで最短の人材育成を!!

インストラクショナルデザイン, パフォーマンス評価・設計, 人材育成, 学習課題分析

現場配属して数ヶ月立つのに、スキルがなかなか身につかない若手営業パーソンっていらっしゃいませんか?

実務経験を通して、期待通りスキルが伸びるといいのですが、教育担当者や所長に伺うと、現実はなかなか難しいようです。

「実務経験だけでは、スキルは伸びないのかな・・・」

実はある学習モデルを実務経験と合わせて活用するだけで、スキルをメキメキ伸ばすことができます!

今回はスキルが期待以上に伸びた若手社員を実例として
ご紹介させて頂きます。

スキル0(ゼロ):初体験の状態から実務レベルまで成長した若手社員Kさんの事例

〈状況〉
Kさんは、製品知識はあるもののプレゼンテーションスキルに次のような課題がありました。

Kさんの課題
・声が小さく、内容が聞き取りにくい
・抑揚がなく、製品のどの部分を強調して伝えたいのかわからない
・会話とスライドの指し示しているデータに食い違いがある
・お客さんの聞いている状況を加味して適切な質問ができていない

近々大きな商談も控えていましたが、それまでに上司の合格点をもらわなければ商談を任せられないと言われていました。しかし、我流で練習していたKさんはなかなか合格をもらうことができませんでした。

そのため、先輩社員のFさんにロールプレイを見てもらいながら、本番までトレーニングすることになりました。
商談まであまり時間がない中で、闇雲に練習を重ねるのは得策ではありません。そこで、KさんとF先輩は『経験学習モデル』を意識したトレーニングを行うことにしました。
ご参考:教え方にはルールがある!?「インストラクショナルデザイン」

経験学習モデルとは

単に経験を積めばスキルが向上するのではなく、経験から学習していくために、
経験→内省→教訓→実践の4つのステップを繰り返すことで学びを深め、スキルを向上させる学習モデルです。
ご参考:部下指導に必要な4つのステップ

デイビット・コルブ(Kolb , 1984)が提唱したモデルであり、一般的な学習モデルでは、外から新しい知識を得る段階とその学習成果を使用する段階を区別します。一方、経験学習モデルでは、その両者を学習プロセスの中に組み込んであり、学習者自身が何を得られたのかを整理し概念化し、成果を他の場面で活用することを繰り返すことで身につけるモデルです。
(インストラクショナルデザインの道具箱101)

今回の事例で経験学習モデルを活用すると

KさんとF先輩は、経験学習モデルの4つのステップに沿って、次のことを意識しながらプレゼン練習を重ねていきました。

〈結果〉
ロープレ当初は、抑揚が無い・伝えたいポイントがわからない等、改善ポイントが多い状況でしたが、本人が内省・教訓化しフィードバックを交えながらトレーニングした結果、
上司から合格点をもらえただけでなく、課題としていた話し方や話の進め方が上手くなり、当初想定した以上のスキルレベルまで成長することができました。
本番のプレゼンテーションにおいても、お客さんに喜んでもらうことができ、Aさんとしても自信につながる結果となりました。

若手社員Kの感想
ロープレと商談の機会を頂き、本当にありがとうございました!
初めはどうなるかと思いましたが、ロープレ→内省→教訓化を繰り返すうちに、スキルが向上していることを、身を持って実感しました。
うまく行かなかったところを、自分なりにまとめてルール化したこともスキル向上の要因かと思いますので、引き続き自己研鑽を繰り返したいと思います。
先輩社員Fの感想
Kさんお疲れさまでした。私自身、指導経験が浅く、合格点を出せるレベルまでスキルアップさせられるか不安でしたが、無事達成してくれて安心しました。。
指導の際にチェックリストを用いて、客観的に達成度を評価することで、確実にスキルアップにつながったと思われます。
実際の商談後にも振り返りツールとして活用していこうと思います。

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経験学習モデルを活用し、効率の良い人材育成を!!

今回の事例では、経験学習モデルを活用し、若手社員のスキルを効率的よく伸ばすことができました。
ポイントは以下の2点です。

① 実務経験で忘れがちな、内省→教訓化を行うことで、効率のいいスキル向上・人材育成が可能。
② 指導経験が浅くてもチェックリストを活用することで、客観的にスキルレベルを確認できる。

経験学習モデルは、ロールプレイの場以外にも、実際の商談やOJT後の振り返りにも活用できますので、ぜひ取り入れてみて下さい。

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