顧客はいつも『問題解決』を求めている

パフォーマンス評価・設計, ビジネススキル, 人材育成, 商談力, 営業力強化, 研修効果

「お客さまとの商談で何を話せば良いのかわからない。」
「プロモーションコードや社内規制が厳しくて、ディテーリング(*)でうまく話を進めることができない。」
「お客さまが忙しくてなかなかアポイントが取れない。そもそも面会しても話せることが少ない。」

そんなお声を弊社のお客さまから聞くことがあります。
上記以外にも、感染症などの社会的要因により、活動制限を余儀なくされている昨今。
仕事にやりがいを見出すことも難しくなっているかもしれません。

*ディテーリング:製薬企業のMR(Medical Representatives 医薬情報担当者)による、顧客(医師)への情報提供のこと。

その様な中、先日製薬企業のお客さまより大変嬉しいお声をいただきました。

前の研修で習った内容を現場で実践してみた。
先生と患者さんのことでしっかり対話ができた。
初めてMRの仕事を面白いと感じた。

お客さまの窓口担当者を介して教えていただいたのですが、この方は若手のMR(*)さん(入社3年目)だそうです。
*MR:https://www.mre.or.jp/info/aboutmr.html (MR認定センターHPより)

この方は、今まで先生方との面会(情報提供活動)が上手くいかず、落ち込むことが多かったようで、どう頑張ればいいかわからない状況が続いていたようでした。今年に入ってからは、システムへの日報入力にもムラが出てきてしまうほど、状況が悪かったようです。

トレーナーや上司の方が、「このまま辞めてしまうんじゃないか」と心配するほどのようでした。

なぜ若手MRは仕事を面白いと感じたのか??

上記の話を聞き、嬉しさがこみ上げてくるのを抑えて、「なぜ面白いと実感してもらえたのか」を私なりに考えてみました。

おそらくこの若手MRさんはディテーリング(情報提供活動)の本質的な目的を理解されたのだと思います。
一般的に、ディテーリングは医薬品医療機器の有効性・安全性・品質に関する情報提供及び、副作用等の情報収集を意味しております。

確かに、ディテーリングの正しい行動規範ですが、1つ意識していただきたいポイントがあります。
それは、顧客の困りごと、つまりはインサイトを捉えた上で情報提供を行うことです。
もちろん、正しい情報を伝達することは、大変重要です。が、先生方の置かれている状況や、困っていること、ニーズやウォンツを捉えないまま情報提供を行うことは、押し売りに近い状態になりかねません。
どういったことに困っているのか、その困りごとを特定し、問題解決の手段として、医薬品の情報提供を行う必要があります。

ディテーリング(商談)スキル・ルーブリックは、問題解決の観点で設計されている。

今回のMRさんが所属する企業さまには、パフォーマンス評価及び、課題に合わせたトレーニングサービスを弊社より導入いただいております。
このトレーニングプランに参加する中で、MRさんは先生方の問題解決を前提としたディテーリングの重要性に気づき、それを現場でも実施した結果、仕事を面白いと感じた/やりがいを感じた状態になったと考えられます。

ご参考:リープのサービス情報は下記よりご参照ください。
パフォーマンス評価・設計サービス
Skill Palette | MR/MSL/マネージャーの対話力を可視化・育成するAI評価サービス

また、以下のようなビヘイビアチェンジがあったと思われます。

① ロープレを実施し、自身のディテーリングの課題(現状)を明らかにし、あるべき姿(ゴール)を明確にする
(一方的に情報提供を行っていたことを自覚する。医師の困りごとを確認し、課題を見つけた後に、情報提供する必要性を知る)
② あるべき姿(ゴール)を実現するために、不足している要素に合わせたトレーニングを受講する
(先生が診ている患者さんの困りごとをイメージしてもらうための思考法を学ぶ)
③ あるべき姿(ゴール)になれたかどうかを、再度ロープレを実施し、達成度を評価する
(前回は一方的なディテーリングだったが、今回は困りごとを先生にイメージさせた上で、情報提供ができた!)
④ 実際にクリニック・病院を訪問し、先生にトレーニングで得たスキルを活用し、ディテーリングを実施
(先生が診ている患者さんの困りごとを合意した上で、情報提供を実施。先生と共通の目線で対話が出来ただけでなく、「実際に処方してみるよ。ありがとう。助かりました」といった言葉をいただくことができた)

 

ご参考:インストラクショナルデザインの観点では、以下のモデルなどがご参考になります。
TOTEモデル:何度もチャレンジすることがかっこいい!そんな社風があなたの会社にはありますか?
経験学習モデル:あなたの部下は、経験を学びにつなげられていますか?

問題解決型のディテーリングを身に着け、MRのやりがいに火をつけませんか?

今回は、製薬企業のお客さまからいただいたフィードバックを中心に、問題解決型の商談(ディテーリング)がなぜ重要なのかについてお話させていただきました。

・ 今までお客さまに対して、一方的に製品の情報提供をしており、現場が疲弊している
・ 問題解決型の商談(ディテーリング)を今まで意識させたことがなかった
・ SOV(シェアオブボイス:自社製品名を連呼し、記憶に刷り込むことで購入を促すプロモーション手法)からそろそろ脱却し、顧客視点で商談(ディテーリング)をできるようにしたい

このようなお悩みが有りましたら、ぜひ弊社までお問合せ下さい。
問題解決を前提としたルーブリックを通して、貴社の発展に貢献させていただきます。

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