研修室や教室など離れた場所で行われる公式な学習(Off-JT)ではなく、「仕事の現場(ワークプレイス)」における日々の業務経験や実践を通じて行われる学習のことです。 人材育成において、人が成長する要素の70%は現場での仕事の経験から得られる(70:20:10の法則)とされており、この「70%」の部分を指す重要な学習プロセスです。
用語集
ワークプレイスラーニング
概 要
解 説
研修で得た知識やスキルを実際の行動変容(ビジネス成果)に結びつけるためには、ワークプレイスラーニングを機能させることが不可欠です。
・経験学習サイクルの実践
現場での「具体的な業務経験」に対し、上司の支援を受けながら「内省(振り返り)」を行い、「教訓(概念化)」を引き出して「次の実践(適用)」に活かすという、コルブの経験学習サイクルを回すことが成長の鍵となります。
・マネージャー(上司)の役割
ワークプレイスラーニングを成立させるには、現場のマネージャーによるコーチングやフィードバック(20%の他者からの関わり)が極めて重要です。単に答えを教える「ティーチング」ではなく、問いかけて気づきを促す「コーチング」によって、自律的な学習を支援します。
・学習環境(PLE)との連動
個人の経験だけでなく、職場全体が失敗を許容し、学びを推奨する「肯定的学習環境(PLE)」を持っているかどうかが、ワークプレイスラーニングの質を大きく左右します。
用 例
・研修担当
最近実施している集合研修ですが、受講直後のレベル2 テストの点数は高いものの、数ヶ月後の現場での行動評価を見ると、学んだスキルがあまり定着していないようです。
・研修部部長
それは、研修室の中での「お勉強」で終わってしまっている可能性が高いね。スキルを定着させるには、「ワークプレイスラーニング」をどう設計するかが重要になってくるよ。
・研修担当
ワークプレイスラーニングですか。OJTとは違うのでしょうか?
・研修部部長
OJTもその一部だけれど、もっと広く「仕事の現場(ワークプレイス)での実践や経験を通じた学び」全体を指す言葉だ。人の成長の70%はこのワークプレイスラーニングから得られると言われているんだ。
・研修担当
なるほど。では、研修で学んだ10%の知識を、現場の70%の経験の中でどう活かすかがポイントになるのですね。
・研修部部長
その通り。そして、現場での経験を深い学びに変えるには、マネージャーによる日々のコーチングや振り返り(リフレクション)の支援が欠かせない。私たち研修部門は、研修をやって終わりではなく、現場でワークプレイスラーニングが回るように、マネージャーの指導力強化や仕組みづくりまでサポートしていく必要があるね。