用語集

二重貯蔵モデル

概 要

人間の記憶の仕組みを、外部からの情報を一時的に保持する「短期記憶(作業記憶)」と、知識として半永久的に保存される「長期記憶」の二つの主要な貯蔵庫から構成されていると説明する情報処理モデルのことです。

解 説

アトキンソンとシフリンらによって提唱された認知心理学の基盤となる理論です。学習者が情報を学ぶとき、まず感覚器官を通じて情報を受け取り、それに「注意」を向けることで短期記憶に入ります。その後、既存の知識と意味づけ(符号化)を行うことで、初めて長期記憶に保存され「学習が成立した」状態になります。 実務においては、ガニェの9教授事象の裏付け理論として用いられます。学習者の短期記憶の容量には限界がある(認知負荷)ため、一度に大量の情報を提示せず、情報を構造化したり、既存知識を呼び起こす支援を行ったりする教材設計の根拠となります。

参考文献

R.A.リーサー,J.V.デンプシー / 鈴木克明,合田美子 監訳(2013)『インストラクショナルデザインとテクノロジ』
R.M.ガニェ,W.W.ウェイジャー,K.C.ゴラス,J.M.ケラー / 鈴木 克明,岩崎 信 監訳(2007)『インストラクショナルデザインの原理』