用語集

人材開発バリューチェーン

概 要

バランススコアカードを右上の4つの四角形に据えて、それを実現するためのHRスコアカードを左下の4つの四角形とし、その両者を結びつける中間の4つの四角形に研修担当者が直接目指すアウトプットを据えたものになります。
BSCにおいて、人材開発部門(HR、研修部門)の役割を明確化するためのバリューチェーンです。

解 説

BSCが広く用いられるようになった一方で、最も戦略化が遅れていたのが「学習と成長の視点」でした。それを社員の成功の視点として捉えました。一人ひとりの社員が成功するためにはコンピテンシーの向上と実際の行動の変化が求められます。それを促すのが社員のマインドセットと組織の文化であり、社員の成功を支える全要素に働きかけるのがHRの役割であるという価値の連鎖(バリューチェーン)を描き出したものです。人材開発担当者の役割は、総支出の1%程度にしかあたらない人材開発に投入する経費の節約を目指すのではなく、総支出の60〜70%にも及ぶ全社員に支払っている給与全体のROIを確保することにあると発想を変えます。そのためには各部門のマネジメントと連携をとりつつ、社員の成功を実現すること全体に視野を広げなければならないと主張します。

参考文献

鈴木克明 (2015) 研修部門をアピールする 研修設計マニュアル 北大路書房 p228-230