用語集

知的技能の指導方略

概 要

9教授事象に基づいた「知的技能」の教え方のヒントであり、「ルールを未知の事例に適用する」ことを目指した教育の設計指針となります。

解 説

知的技能は、「ある約束事を未知の例に応用する」学習なので、「一度使った例は二度と使わない」のが鉄則です。また、学習の順序性が明確なので、階層分析に基づいて「最終的な目標の前提となる要素技能」をはっきりさせておきます。その上で、順序に沿って教える際は、単純な例を使ってルール/概念を説明することから始めます。できれば多種多様な例を見せて、ルール/概念を思い出すきっかけを作ります。また、失敗例を提示して誤りやすい箇所を指摘することも有効です。
練習で注意したいのは、知的技能の練習問題はルールや概念自体を再生する問題ではないことです。また、あくまで「未知の例に応用する」練習が必要なため、説明で使っていない例の練習問題を用意します。最初は簡単な例を単純なルール/概念に基づいて場合分けする練習問題から始めて、徐々に複雑で例外的な事例の練習を実施します。低次の知的技能の練習問題ならeラーニングシステムを用いた自動採点化も可能ですが、高度な知的技能となると論文体の練習問題も必要となり、自動採点は難しくなります。練習での誤答に対しては、つまずいた部分の下位技能を復習させるのが効果的です。知的技能は学ぶ順序がある程度はっきりしているため、下位技能を確実にできるようにしてから、本来のレベルの練習問題に取り組ませます。

参考文献

鈴木克明監修 市川尚・根本淳子編著 「学びやすさ」の道具 インストラクショナルデザインの道具箱101 p 68