C.M.ライゲルースが提唱した、複雑な学習内容を教える際に、まず全体的な概要(エピトーム)を提示し、徐々に詳細な部分へとズームインしていくような、マクロな学習順序(系列化)の設計理論です。
用語集
精緻化理論
概 要
解 説
最も単純な要素をいくつか組み合わせて、一連の流れを俯瞰できる現実的な課題(縮図)を最初に用意します。学習者は最低限の機能だけで一つの成果物を完成させることで、最初から全体像を把握し、達成感を味わうことができます。その後、徐々に要素の幅を広げて課題を複雑にしながら、最終的なスキルの獲得を目指します。
実務において、答えがはっきりしていて構造が明確な問題解決学習(複雑なシステム操作や業務マニュアルの習得など)を設計する際に最適です。例えば、ITツールの研修で「個別の機能を一つひとつ細かく網羅的に学んでから最後に統合する」のではなく、「機能を最小限に絞った簡単な実務タスク(縮図)」をはじめに実践させます。学習者が「今、全体プロセスのどこを学んでいるのか」を見失う(迷子になる)のを防ぎ、高いモチベーションを維持したまま実践的なスキルを段階的に習得させるために用いられます。
参考文献
R.M.ガニェ,W.W.ウェイジャー,K.C.ゴラス,J.M.ケラー / 鈴木 克明,岩崎 信 監訳(2007)『インストラクショナルデザインの原理』
鈴木 克明, 市川 尚,根本 淳子(2016)『インストラクショナルデザインの道具箱101』