用語集

認知的方略の指導方略

概 要

9教授事象に基づいた「認知的方略」の教え方のヒントであり、「自分の学習過程を効果的にする」ことを目指した教育の設計指針です。

解 説

認知的方略は「ある領域を学ぶ際の、学び方を学ぶ」という特徴があります。内容領域に関係のある前提知識を思い出すことが求められるため、学習課題分析に基づいて関連する言語情報や知的技能を明らかにしておきます。そして、ある領域の学習をするときに適した学習方法と、それを学ぶことの目的やその効果を説明します。学習者は、これまでの学習経験から自分なりの「学び方」を持っている場合が多いので、新しい学習方法を提示する際は、その目的や効果を十分に説明しないと採用してもらいにくくなります。その上で、学習方法を言葉で説明したり、実演して見せたり、一連のステップで学ぶ体験を与えたりします。この際に、他の場面での適用例や、新しい学習方法を使える場面の見分け方も紹介します。
練習においては、新しい学習方法を使って学ぶ練習を繰り返す必要があります。強制的な採用から自発的な採用へ、そして無意識的採用に至るまでには長期的な練習が必要とされているからです。他の学習課題に取り組むときでも、新しい学習方法が使える場面ならば常に適用を促し、新しい学習方略を用いていることを確認して助言を与えます。学習者の学習過程を観察してフィードバックを与えるとともに、学習者自身に学び方を振り返るレポートを書いてもらう練習も有効とされています。

参考文献

鈴木克明監修 市川尚・根本淳子編著 「学びやすさ」の道具 インストラクショナルデザインの道具箱101 p 70