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  • リープ株式会社・堀からのメッセージ 第2回

こんにちは、リープ株式会社の堀です。
先週お送りしたメルマガの続きをお送りさせていただきます。

前回のメルマガをご覧になっていない方は、こちら からお読みいただくことができます。
お時間ございましたら、ぜひ。

*今回、主に製薬企業向けの内容となっておりますが、どの業界にも共通するものでもあると思っております。製薬企業以外の皆様も、ご興味ございましたら是非ご覧ください。

前回、お伝えさせていただいたように、MRに求められるスキルは数年前よりもぐっと高くなっています。MR自身も、MRを取り巻く皆様もそのことを実感されているのではないでしょうか。

また、MR間のレベル格差も大きくなっており、ハイパフォーマーと呼ばれるMRが存在する一方で、マーケティングからのプロモーションプランに沿ったディテーリングが出来ないMR、資材をうまく使いこなせないMRが一定数存在している現状もあります。

スキルレベルの高いMRを更に育てることが良いのか、スキルレベルの低いMRを引き上げていく事が良いのか、この2択はどちらを選ぶべきなのか、あるいはスキルレベルの低いMRは活躍の場がなくなってしまうのではないか、そんなお悩みもよくお聞きします。

「どのMRを育成すべきか」の問いへの答えはあるのか!?

私たちリープは、ここに絶対的な答えはないと考えています。組織ごとに抱えている事情やリソースは異なるからです。しかし、共通して言えることはMRの個々のスキルレベルを適切に評価していれば、それぞれの組織の事情に合致した戦略的な人材育成が可能になるということです。

弊社のサービスをご利用いただいたことがある方でしたら、「インストラクショナルデザイン」という言葉は既にご存じの所かと思います。

「インストラクショナルデザイン」について馴染みがない、という方もいらっしゃるかと思いますので、簡単にご説明させていただくと、インストラクショナルデザイン(以下ID)とは、「何を(What)できるようにするのか?」を明確にしたうえで、「どうやって(How)できるようにするのか」をルールに基づいて体系的に考えることにより、効果的・効率的・魅力的な教育プログラムを作成するための方法論です。

詳しくはこちら→ https://www.leapkk.co.jp/2020/04/27/instructional-design/

IDの中には、様々な理論がありますが、今回はご紹介しきれませんので、もし詳しく知りたい方がいらっしゃいましたら、ぜひ弊社のブログをご覧ください。弊社のブログは主にインストラクショナルデザインについての記事となっています。

弊社ブログ→ https://www.leapkk.co.jp/articles/

あまり長くなってしまってもいけませんので、レベルの高いMRの更なる育成、成果が出せていないMRのボトムアップの育成、どちらにも共通して必要なたった2つの要素を今回お伝えしたいと思います。

たった2つ。MRのスキル育成に必要な要素

これらが現場のOJTで実施できれば、MRのスキルの育成が上手く進むと考えられます。

要素1:MR個々のディテーリングスキルを適切に評価して、できている点、改善ポイントを抽出する
要素2:ディテーリング終了後、MRの振り返りを支援し、次の面談にむけて行動変容を促す

このたった2つの要素を実行することができるようになれば、レベルの高い人はもっとレベルが上がりますし、今レベルが低い方であっても絶対にスキル(ディテーリング力)が向上します。

この重要性に気づかれた方が、弊社のサービスをご利用いただいているところかと思っています。

しかし、実際にこれらを実行しようとしても上手くいかない、マネージャーや所長がMRに上手に評価のフィードバックやコーチングが出来ない、そんなことも発生しているという気がしています。

あなたの会社では、いかがでしょうか?

現状を打破するために、私たちが出来ること

そこで、今回リープではそんなあなたのお悩みを解決すべく、新しいサービスを開発しています!
それが、スキルパレットです。

このスキルパレットというサービスはビジネスアセスメントルーブリックを使ったディテーリングスキル評価を起点に、以下の4つのステップで学習サイクルをまわす仕組みづくりをご提案しています。

トータルでのディテーリングスキル育成システムとしての導入だけでなく、貴社に必要なものだけをご活用いただく各種サービス単体でのご提供も可能です。

ステップ1:ビジネスアセスメントルーブリックによるディテーリングスキル評価

ロールプレイ動画をSkill Paletteにアップロードいただくことで、MRのディテーリングスキルを評価します。

教育工学に基づいたビジネアセスメントルーブリックを用いることにより、知識・スキル・マインドを統合して発揮する複雑なパフォーマンスの質を、構造的に評価することが可能です。

ステップ2:データサイエンスによる学習課題分析

リープのAIエンジン“KOTORI”を用いて、ディテーリングの学習課題を分析します。
MRのディテーリングにおける論証構造を明らかにすることで、MRの対話の裏にある思考力を客観的に可視化します。
リープの蓄積データと照合することでMR個別の優先的学習課題を抽出します。 

ステップ3:バーチャルチューターのフィードバックによるハイブリッドコーチング協調学習による経験学習の促進

ディテーリングスキルの評価・分析結果をバーチャルチューターが「ズバリ!」フィードバックします。
ディテーリングスキル育成で最も難易度が高い「具体的なスキル課題をMRにフィードバックする」パートをバーチャルチューターが実施することにより、上司によるコーチングの効果や効率を高めます。

ステップ4:協調学習による経験学習の促進

お互いのロールプレイ動画を視聴しながら、真似したいポイント、工夫できるポイントをチームでコメントしあう協調学習により、ディテーリングスキルを学習します。
チームで相互学習することで理解を深め、スキルアップに対するモチベーションを向上させるだけでなく、経験学習を促進します。

これによって、MRが正しい評価を正しい形でフィードバックされることにより、次の目標が明確になり、自分自身でこのサイクルを回せるようになると考えています。

日本のIDの第一人者である 熊本大学 鈴木克明教授の著書などを読ませていただいて、MRも「研修しないで学べるようになる」必要があるという発想を得ましたし、実際のお客様の状況を見てもやはりその必要性が大いにあると感じています。

これができるようになれば、鬼に金棒です。

また、「経験学習」研究の第一人者である、北海道大学の松尾睦教授はこうおっしゃられています。

「問題や失敗だけでなく、上手くいったことや成功も振り返らせる」
引用:「部下の強みを引き出す 経験学習リーダーシップ」松尾陸 著

本社の皆様にこのサイクルを回すためのお手伝いをしていただくだけで、MRがモチベーション高く自分自身で自分を向上させていけるようになる、そんな仕組みを考えました。

実は、本日から開催されておりますファーマITという展示会でこのサービスを発表することになりました。

お近くにお越しの際は、ぜひ足を運んでいたけたら嬉しいです。
このサービスが実際に展開されるのはもう少し先になるのですが、かなり近い未来に、新しくどのようなMRのスキル育成ができるようになるのか、ぜひご覧ください。

展示会には行けないけれど、このサービスに興味がおありになる方は、ぜひお気軽に私にご連絡ください。

最後は、展示会のお知らせになってしまったのですが、私はMRのスキル育成が正しい形で行われることで、製薬企業が目指される「患者さん」の幸せに貢献できると信じております。

引き続きよろしくお願い申し上げます。

今回も、長い文章にお付き合いいただきありがとうございました。

リープ株式会社
代表取締役 堀 貴史