研修効果を高めるオープニングのコツ

研修コンテンツ作成, 研修効果

今回は、ワークショップデザインの観点から会議や研修のオープニングのコツをまとめました。

最初と最後は記憶に残りやすい!

たとえ会議や研修のメンバー、形式が同じでも、参加者の心境や状態は毎回異なります。
その瞬間瞬間で、抱えている事や悩み事は違います。
そえゆえ、いつも同じような効果や成果が出るとは限りません。

多くの人は最初と最後の部分だけを覚えていると言われます。
そして、人は初めの3秒で見た目の判断、30秒で雰囲気を読み、そして3分で内容の判断をすると言われています。
アジェンダや本編も重要なのは当然ですが、このトリプル3も意識して、オープニングにもひと工夫を凝らしてみませんか。

叱咤激励もダメ出し風なら台無し!

オープニングでこんな伝え方をしていないでしょうか。

「自社の営業部門の課題は、“ニーズの把握”にあります。実際、売上達成率は3期連続の未達です。このままでは競合他社に負けます。
この研修でスキルアップして100%に必達してください」

本意は叱咤激励でも、参加者が「ダメ出し」と捉えればストレスにしかなりません。
会議や研修に対しても「やらされ感」が増幅し、ゴールや成果に達する障害となり、行動変容に至らないかもしれませんね。
まずは、ポジティブな言い回しを心がけるだけで、受け手の印象は変わってきます。

「今日の学びを習得できたら、今まで難しかったこともスムーズになると思います。私も事前に概要を学び、実際に試してみました。
半信半疑ではありましたが、思いのほかいい結果が出ました。私でも出来たんです。ぜひ皆さんも成功体験につなげて、みんなでそれを共有してください」

オープニングをデザインする6つのコツ

研修や会議のオープニングで参加者の心を掴む6つのコツを紹介します。

①参加者の関心を引く
各参加者に他の関心事があるとその場に集中できません。当日の学び、前回の振返り、成功例など、みんなが参加できるアクティビティを考えましょう。口に出したり、書いてもらったり参加者同士でそれらを共有することで、各々の関心を集めやすくなります。内勤から頭を切り替えられるかもしれません。

②参加者間の関係性を高める
慣れない者同士や普段顔を合わせていないメンバーが集まるときはたいてい、場に多少の緊張感が漂います。隣同士やグループ内での自己紹介や①のようなアクティビティを用意しましょう。その後の発言や他者への関わり方がスムーズになりやすいです。

③内容に関連するアクティビティ
会議や研修内容と関連性の低いことで盛り上がると、時間の無駄と感じる人もいます。関連性の少ないオープニングの印象だけが強く残る恐れもあります。本編の議題に関連するクイズを出す、本編終了後の目指す姿をネームプレートの裏に書かせる、隣やグループのメンバーに話すなどが有効です。

④自己やお互いの承認や肯定感を引き出す
人は否定されると居心地が悪くなり、承認がないと消極的になりがちです。少人数での自己開示の機会を設けたり、参加や協力に対して敬意を表したりするとよいでしょう。

⑤好奇心をくすぐる
退屈さやマンネリ感は参加意欲を削ぎます。興味を惹く掲示物やグッズ、機材を取り入れたり、その先を知りたくなる問いかけをしたりすると効果的です。学びは、勉強と好奇心をくすぐる“遊び”で構成されています。

⑥明るい雰囲気づくり
場を運営することの緊張やストレスはわかりますが、講師やスタッフ、参加者の緊張感は会場内に伝染します。開始前から明るい声掛けに努め、早い段階で口や手を動かすアクティビティを取り入れるとよいでしょう。まずは数秒、上を見上げ、両手を広げてみてください。
意外とこの状態でネガティブなことを考えるのは難しいですよ。

オープニングで①~⑥の要素を取り入れることで、参加意欲も高まり、学びや目指す成果にも繋がりやすくなります。
具体的な6つのコツを取り入れるとどんな変化があるかを体感したい方は、リープのワークショップにご参加ください。
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