【リープブログ劇場】『がんばれマナ!』第1話:学ぶって難しい
今回のブログの主人公は、リープ株式会社に入社して数か月、周りに支えられながら日々勉強に追われているマナ。新入社員の皆さんも新入社員教育に携わる皆さんも、新人マナの奮闘ぶりと共にインストラクショナルデザインについて学んでみませんか?
入社初日、マナを待ち受けていたのは先輩と1対1でのインストラクショナルデザイン研修でした。
深く学ぶのは初めての内容でしたが、優しい先輩の教えの元、つまずくことなく研修は進んでいきました。
……と思っていたマナでしたが、研修中、突如マナの頭の中に混乱が渦巻きました。
「復習ですが、インストラクショナルデザインにおいて大事な5つの視点ってなんでしたか?」
さっきまであんなに理解していたはずなのに、先輩に質問をされるとうまく説明が出来ません。
この時マナは、自分は「研修内容を理解した」のではなく「理解したつもりになっていた」ということに気が付きました。
心を改めたマナは、先輩からの質問に自分なりの言葉で答えることを繰り返しながら、少しずつインストラクショナルデザインについての理解を深めていきました。研修を通して、改めて「学ぶ」ことの難しさと奥深さを実感したマナなのでした。
インストラクショナルデザインでは、学習者がスキルを身につけること・何かが出来るようになることを学習目標とし、その目標に到達したことで「研修は成功した」といえます。
そのため、先程マナが気付いた「理解したつもりになっている」状態は学習目標には到達できていない状態と言えるでしょう。
ID理論「ガニェの9教授事象」
さて、インストラクショナルデザインの理論の一つに「ガニェの9教授事象」というものがあります。
これはインストラクショナルデザインの生みの親であるロバート・M・ガニェが提案したもので、人の学びを支援する働きかけとして上げた9つの事象を指します。
マナが冒頭で比較的スムーズに初めての学習内容に取り組めたのは、先輩がこの事象を意識して研修設計をしていたためです。
そして、その後マナがつまずいていたのは「6.練習の機会をつくる」という場面でした。
研修の節々で質問やワークを挟むことで、先輩はマナのアウトプットの練習の機会を作っていたのです。
これによって、知識が身についていないことを確認するとともに、それに対して先輩が「7.フィードバック」を与えることでその場で疑問や誤りを解消することが出来ます。
このプロセスを繰り返すことで、そのあとの学習内容の理解度も深まり、学習者と指導者双方にとって良い学びの時間を過ごせるのではないでしょうか?
まとめ
今回ご紹介した「ガニェの9教授事象」は研修を設計するときのみでなく、教材づくり、ひいては自己学習の際のプロセスにも役立ちます。
これから新たなことをたくさん学んでいく新入社員の皆さんも、そんな方々に気持ちよくスタートダッシュをして欲しいと願っている新入社員教育に携わる皆さんも、是非日々の学びで意識してみてはいかがでしょうか?
ぜひ、次のマナの挑戦にもご期待ください!
インストラクションデザインについて、その他のご相談はお気軽にリープまでどうぞ。