「成功事例」vs「失敗事例」どっちが大事??
リープでは営業担当者の育成を支援させていただくことが多いのですが、
「ロールプレイの設定がうまくつくれない……」
こんなご相談をよくいただきます。
このようなご相談の背景には
「ロールプレイの設定ってどこまで細かくしたらいいの?」
「どんな項目があるの?」
「営業にはどこまでの情報を開示すべき?」
……色んな事情や心配があるのだと思います。
「成功例」だけを分析して欲しい……
リープは研修からではなく評価・分析からサービスを開始します。
「ハイパフォーマーのAさんを徹底的に分析したい!」
「各部門のエースたちの成功の秘訣を紐解いて欲しい!」
評価・分析に興味を持ったお客様からはこのようなお問合せをよくいただきます。
インストラクショナルデザインの観点においてあるべき姿を明確にすると意味では
成功例としてのハイパフォーマーの分析は重要なのですが、それだけでは実は片手落ちです。
育成の肝は現場でどんな「失敗」が起きているのか?
M・デイビッド・メリルはIDモデル・理論に共通する要素は5つであるとしてID第一原理を提唱しました。
①問題 (Problem) :現実に起こりそうな問題に挑戦する
②活性化 (Activation) :すでに知っている知識を動員する
③例示 (Demonstration) :例示がある< Tell me >でなく< Show me >
④応用 (Application) :応用するチャンスがある< Let me >
⑤統合 (Integration) :現場で活用し、振り返るチャンスがある
このメリルが提唱した学習理論は研修設計や教材設計など、あらゆる状況において活用できます。
ご参考記事①:何度もチャレンジすることがかっこいい!そんな社風があなたの会社にはありますか?
ご参考記事②:あっ!という間に経験を積む魔法 『ケースメソッド』
この理論の最大のポイントは「知識」や「スキル」を積み上げ式に教えていくのではなく、
「現実に起こりそうな問題」に挑戦するところからはじめることころにあります。
つまり効果的・効率的・魅力的な育成するためには現場で起こっている「失敗」を把握している必要があります。
ロールプレイの設定の肝はリアルな現場の「失敗」にチャレンジさせること
ここで再び、冒頭のロールプレイの設定の話題に戻ると、ロールプレイ自体は「実践練習」でしかないので、
「現場で起きている失敗」を克服できる設定をつくれるかどうかが肝になります。
「ロールプレイの設定がうまくつくれない」という背景の1つに、実は「現場で起きている失敗」を把握できていないケースがあります。
あなたが所属している組織ではいかがでしょうか?
失敗事例こそ分析してみませんか?
パフォーマンス分析というと、ついつい皆の注目を集める「ハイパフォーマー」の分析に脚光が当たりがちですが、その後の育成を考えると、「失敗事例」の分析も同じくらい、いや、それ以上に大事になります。
「現場で起きている失敗事例」こそが、実は宝の山です!