ファーマITオンライン2022 イベントレポート
2022年10月20日インフォーマ マーケッツ ジャパン株式会社主催の製薬企業向けオンラインイベント「ファーマIT&デジタルヘルス オンラインカンファレンス2022」にて、弊社代表取締役の堀が講演いたしました。
患者中心のMR活動にアップグレード! 「組織で取り組むMR“リスキリング”」と題した今回の講演では、昨今注目されている、人的資本経営で重要視されているリスキリングとアンラーンをMRの文脈の中で、インストラクショナルデザインの理論の一つである「メーガーの3つの質問」を切り口として、成果を出している組織が実際に行っている事例も交えながら紹介させていただきました。
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MRの リスキリング を進める上での必須事項とは?
本セミナー中で堀は、経済産業省からもリスキリングが強く推奨されていることに触れ、リスキリングと共に「アンラーン」(学習棄却・学びほぐし)も共に行う重要性についてお伝えしました。こう述べた背景として、リスキリングする上での阻害要因(暗記学習、勘や度胸による指導、マインドセット教育への依存など)があり、それらを排除しなければリスキリングが進まないためです。「すでに身につけている物の見方、行動様式を客観的且つクリティカルに振り返った上で、スキルを積み重ねていく事が必要である」とお伝えしました。
アンラーンとリスキリングを人材育成の「システムダイナミクス」で捉える
本講演中で堀は、「人材育成は、組織の全体設計の中の一つである」と述べ、ビジネスゴールを達成するために様々な人材育成の仕組みが戦略的に行われていることを下記の図を使って解説しました。
人材育成においては、ビジネスゴール(例:事業目標や売り上げシェア)を達成するためのパフォーマンスゴール(ビジネスゴールを達成するために必要なあるべき姿)に対して、現状とのギャップを明らかにし、現状とあるべき姿のギャップを埋めるための介入策を考えることが必要になります。介入策は教育で実施されることもあれば、業務プロセスの変更等の場合もあります。
また、HPI(Human Performance Improvement、個人のパフォーマンスレベルを向上させて行くという考え方)の中で、パフォーマンスに関する問題は、組織に要因があることが多い事にも触れ、組織が人材育成(社員にとっての学び)の工程の中にどのような課題があるのかを把握することの必要性を訴えました。
そして、人材育成の妥当性・整合性や実行度をチェックする、つまり人材育成の工程の中の課題を明らかにするヒントとして「メーガーの3つの質問」があることに言及し、成果を出している組織においては、「メーガーの3つの質問」に的確に答えていく事を常に考えながら全体を捉え、課題を抽出しているとお伝えしました。
メーガーの3つの質問に関するご参考記事
■「メーガーの3つの質問」で人材育成戦略を考える
■教育設計の本質を突く!メーガーの3つの質問
これ以降は、メーガーの3つの質問に呼応する形で、MRのリスキリングをどのように考えて実践していくのかについて、事例を交えながらご紹介していきます。
パフォーマンスゴールと学びの再定義~どこへ行くのか?~
昨今、製薬企業では患者中心の活動が求められています。しかし、「患者中心の活動」と言っても漠然としすぎて捉えどころがありません。そのため、「患者中心の活動」を再定義して明確化していく必要があります。そして、より具体的な学習目標や、何をしなくてはならないのかを、MR一人ひとりに伝えていく必要があります。
学習目標についてはこれまでの記事でも何度か解説しております。下記リンクをご参考にしていただけばと思います。
学習目標に関するご参考記事
■部下の行動が変わらないのは目標設定の仕方が原因? “ふわっとした目標”を具体的にする3つのチェックポイント
■育成や学習がうまくいかないのは「目標に問題アリ」かも!?
■「がむしゃらに勉強して学んで成長しろ!」上司からの叱咤激励……でも一体どこに向かって成長すればいいの?
MR一人ひとりがパフォーマンスゴールを実現するためには、学習目標の構造化と明示が必須となります。
下記の質問を参考に学習目標の構造化と明示を是非実践してみて下さい。
□パフォーマンスゴールを実現するには、どんなスキルや知識が必要ですか?
□学習に適した構造で、スキルや知識学習が組み立てられていますか?
□人が認知し、行動を変えることができる論理が前提になっていますか?
成果を出されている各企業様にご活用いただいた理論、弊社サービスや実践のポイントについてなど、お気軽にこちらのリンクよりお問合せ下さい。
オンライン面談にてご紹介させていただく事が可能です。
評価による効果測定とエビデンス~たどりついたかどうかを、どうやって知るのか?~
最近「学習DX]について様々な場所で耳にすることが多くなりました。学習DXとは、新しいe-learningシステム(LMS)やiPad、Zoomを利用した遠隔地域をつないでの学び等ではありません。
リープは、「評価ドリブンな学習DX」が必要であり、評価データを用いて教育効果が上がる仕組みを作っていく事こそが、学習DXであると考えます。
よって、評価ドリブンな学習を進めていく上では、自社が保有しているデータの信頼性が非常に重要になります。
評価ドリブンな学習がすすめられる信頼できるデータであるか否かは、下記の様な視点でチェックいただく事が可能です。
(参考)信頼できるデータのチェックの例
□ 学習内容と評価方法の整合性はとれているか?
□ 教育評価としての信頼性はあるのか?
□ 評価結果と成果の因果関係を示せるデータであるか?
□ 業界内比較ができるか?(自社データのみである場合、信頼性が低い可能性がある)
□ 分析の拡張性があるデータが取れているか?
また、弊社が開発した「MR向けDTLスキルルーブリック」は、多数の企業にて評価ドリブンな学習にお役立ていただいております。ご質問などはお気軽にお知らせください。
適切な学び方・学ばせ方~どうやってそこへ行くのか?~
学び方・学ばせ方には様々な方法がありますが、今回はその中でもインストラクションデザインのモデルの一つである、「TOTEモデル」をご紹介します。
スキルが向上したとき、私達はその理由を経験の積み重ねなどで考えがちですが、実はシステムとして効率に学習しています。
それがTOTEモデルです。
TOTEモデルとは、設定したあるべき姿に近づいているかどうかをテスト(判断)をして、到達しなければ再度学習をしてチャレンジし、そしてまたテストをしてクリアすれば、あるべき姿に達成したと言えます。
(下図参照)
TOTEモデルに関するご参考記事
■何度もチャレンジすることがかっこいい!そんな社風があなたの会社にはありますか?
弊社では、このTOTEモデルを取り入れ、評価から学習まで、ワンストップで提供する学習プラットフォームがSkillPalette(スキルパレット)を開発しました。
(第19回e-learningアワードにて、HR Tech特別部門賞を受賞)
ロールプレイ動画をSkillPaletteにアップロード頂ければ、ダッシュボード上に評価結果を確認いただけます。そして、評価結果を用いて所長・マネージャーからMRへコーチングに活かしていただく事も可能です。
さらに、AIによる解析結果などを参考に、一人ひとりにあった学習課題や修得ペースに合わせた学習体験をご提供することも可能です。
動画によるマイクロラーニングなどもご受講いただけます。
SkillPaletteに関する詳しい機能などは下記よりご確認いただけます。
https://skillpalette.jp/
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