即戦力育成研修の中身【リープの事例紹介】
先日、弊社内で主に新入社員向けに「オンライン研修オペレーション入門」という研修が実施されました。
内容は、オンライン研修の実施に必要となる、各種ツールの使い方や気を付けるべき点などについての研修でした。
(私は、今回の研修で取り扱う業務の経験があったため、アドバイザーとして参加しました。)
その内容が、とても面白く、有効だなぁと感じましたので、本ブログでは、その研修内容の一部を事例として共有させていただきます!
研修後に振り返ったところ、インストラクショナルデザインの理論が要所に入っていたなぁということが見えてきました。
e-learningや研修設計でお困りの方は、本研修の設計者にご相談いただけます。
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今回の研修方法は?
今回の研修は、e-learningとZoomによる同期型実践トレーニングのセットで構成されていました。
下図でお示しする流れで研修が実施されました。
まずは、e-learningの構成からご紹介します!
e-learningの構成
今回のe-learningは下記のような6つのチャプターで構成されていました。
①ガイダンス(研修の目的とゴール、合格基準、学び方についての解説)
②基礎知識(業務の基礎知識の説明)
③動画視聴(ハイパフォーマーな先輩の動画から、どんな業務があるのか学び、リストにまとめる)
④小テスト(クイズ)
⑤補足解説(表面に見えないバックオフィス的な業務に関する解説)
⑥同期型トレーニングに向けた準備(アンケート形式でわかっていること、わかっていないことを明確にする内容)
このe-learningですが、感想としては一言、すごく楽しく受講することが出来ました。
これまで前職などで受講していたe-learningは、眠くなってしまったり、つまらないなぁと思うものも少なくありませんでした。
なぜ今回のe-learningがなぜ楽しかったのかを振り返ったところ、下記4つのポイントを発見しました。
e-learningを作る際のご参考になれば幸いです。
面白いe-learning 4つのポイント
1. 短時間で受講できる
今回のe-learningのほとんどが5分以内程度で終わる構成となっていました。
そのため、集中力を切らさずに知識をインプットすることが出来ました。
1つのチャプターが20分もかかるものであれば、ここまで集中できなかったと思います。
2. 身近な例を使っている
会社にいる実在の人物の名前が出てきたり、知っているアニメで例えるとこんな感じ、という想像しやすい例が豊富でした。そのため、イメージしやすく、実際にまだ業務はしていないけれど、おそらくこんな感じだろうなぁ、という想像がつきやすかったです。
3. e-learningシステムの操作が簡単
色々なe-learningシステムがありますが、中には複雑なシステムもあるかと思います。
今回使用したものは、とてもシンプルで複雑な操作もなく、スムーズに動きました。
ストレス少なく受講できることって大切だなぁと思いました。
4. 小テスト(クイズ)のタイミングの工夫
テストが配置される位置が絶妙でした。学んだことを忘れないうちにアウトプットできるところに小テスト(クイズ)があったので、これまで学んだことを頭の中で整理しながら、問題に答えているうちに、知識も定着したように思いました。
✔e-learningが「面白い!」と感じた理由は、インストラクショナルデザインの『ARCSモデル』に
✔ 身近な例や小テスト(クイズ)の工夫などは『メリルのID第一原理』や『ガニェの9教授事象』にヒントがありそうです!
ぜひ、下の記事もご参考に!
ARCSモデルに関するご参考:
https://www.leapkk.co.jp/2020/06/04/arcs/
テストやアンケートに関するご参考:
https://www.leapkk.co.jp/2020/06/12/kirkpatrick/
メリルのID第一原理に関するご参考:
https://www.leapkk.co.jp/2021/08/04/success_case_vs_failure_case/
ガニェの9教授事象に関するご参考:
https://www.leapkk.co.jp/2020/05/13/robert-m-gagne/
ドキドキの同期型実践トレーニング
さて、e-learningに続いて実施された、同期型実践トレーニングでは、オンライン会議システムのZoomを用いて、受講者が代わる代わる業務を模擬実践していきました。
はじめは先輩社員Jさんからスタート!
日々、今回の研修トレーナーAさんと弊社の各種トレーニングでオペレーションを実施しています。
さすが先輩社員!スムーズに実践をしていました。
Jさんの実践が終わると、これまでe-learningで学んだ事項に加えて、Jさんの実践ではどのような点が工夫されていたか、よかったか、など活発な意見が出されました。
先輩社員のJさんは、緊張のために失敗してしまったこともあったとのことですが、今後初めてこの業務を行うことになる他の受講者にとっては、どこが失敗だったのかもわからない状態だったと思います。
そんな状況を察してか、先輩社員Jさんからは、どこをどう失敗したのかについても他の受講者に共有され、実際に業務をする際の大きな学びとなったようです。
(実は、少し古株の私にとっても大きな学びとなったパートでした。)
そして、後に実践する受講者は、e-learningで学んだことや前の方の良い点や反省点を取り入れて実践してみる、ということを繰り返していきます。
すると、次に実践した人にも、e-learningは示されていない、その人なりの工夫や良さがあり、それがまた知識として研修に参加したメンバーに蓄積されていく、実践を繰り返すごとに、この研修で取り扱っている業務内容まで改善されていくという体験もできました。
このあたりは、「経験学習モデル」という理論が取り入れられていたようです。
ご理解が進むかと思いますので、ぜひ下の経験学習モデルに関するリンクをご参考にしていただければ幸いです。
経験学習モデルに関するご参考:
https://www.leapkk.co.jp/2021/08/13/experience-learning-model/
https://www.leapkk.co.jp/2021/02/05/experience_learning/
経験学習モデルは、個人だけではなくて、組織でも実施していけることを体感できた瞬間でした!
実感!インフォーマルな学習が学びを促進させる
今回の研修の中のZoomを用いた同期型実践トレーニングでは、実践をしてみることだけではなく、参加者や指導者からのフィードバックを得ることが出来ました。
ここでは、ざっくばらんに話をしながら、振り返りを行うことで、楽しく同僚同士でインフォーマルな学びが実践できたなぁと実感しています。
インフォーマル学習に関するご参考:
https://www.leapkk.co.jp/2021/07/28/informal_learning/
https://www.leapkk.co.jp/2020/06/18/workplace/
e-learningや実践演習(テストやロールプレイ)というフォーマルな学習に加えて、楽しいインフォーマル学習が加わることで、研修の知識が定着するという実感を皆が得られた研修となりました。
e-learningを実施しているけれど、ただ聞き流していたり、実践演習(テストやロールプレイ)をしても、適切な振り返りがなかったりするケースもあるかと思います。
ぜひ、そのようなお悩みをお持ちの方は、リープに研修設計のご相談を!
インストラクショナルデザインのスペシャリストが、あなたの研修設計のお悩みにお答えします!